命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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昭和歌謡曲バンザイ(4)
 第三位は寺尾聡の「ルビーの指輪」。これはレコード大賞受賞曲の中では異例の曲かと思います。本来、この曲は、歌謡曲でもニューミュージックでもないですね。

 音楽的には、決してAOR歌謡ではないと思います。かなり本格派の「歌ものフュージョン、アドリブなし」でありましょう。歌謡曲ではありえないほど、極めて洗練されたコード進行とアレンジだと思われます。この曲は多分、日本の芸能史上、唯一大成功を納めたフュージョンミュージックの大衆化だったのでしょう。

 見事なバックバンドの演奏に比して、ミュージシャンであったはずの寺尾の歌がどうかとの声もありますが、そうした批判は大いなる的外れであります。あの「つぶやきシロー唱法」「野村監督系ぼやき唱法」でよいのです。彼は歌う以上に演じて、表現をしているのです。あのトレンディードラマの石田純一風の主人公を!半端にうまいよりは、素人並みの方が、表現として優れているのです。

 これまた歌詞の薄っぺらさが、音楽と当時の世相にピッタリです。人間や人生や愛の本質にまったく関係ない男の恋愛心情を描いているだけです。まさに当時の時代の気分本質なきかっこよさ、それをよしとするトレンディードラマを音楽化したかのよな作品。これぞ、「歌は世に連れ、世は歌に連れ」でありましょう。

 よく考えてみれば、ジュディー・オングも寺尾聡も本業は歌詞ではなく、俳優。しかも、知られているのは、大賞受賞の一曲のみ。受賞曲中でもジャンル的に異例の二曲は、やはり、異例の歌い手でありました。これはある意味の必然かとも思うのです。

 個人的にはこの曲を聴くと、グローバー・ワシントンJrを思い出します。高度なテクニックや緻密なアレンジによって、本質的でない、表層的で洗練された美学を表現するという面で、共通しているのでしょうか?良くも悪しくも、両者ともある時代が期間限定で生み出した美しい宝石だとは思います。
| ヤンキー牧師 | 音楽 | 18:48 | - | - | - | - |
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