命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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「人類滅亡まであと三分!作りかけのカップ麺はどうなるか?」的信仰からの脱却
 昨日に続いてこの記事から。

一キリスト者からのメッセージ「わかりやすさがもたらすもの」
http://voiceofwind.jugem.jp/?eid=270


 今回取り上げたいのは、この記事に対してのはちこさんからのコメント。以下に引用する箇所がある本質を言い当てていると思うのです。 

 聖書の提示する福音は、「私と私の救い」を中心に据えたものではなく、神の義の実現の歴史としての福音であるということ。つまり、救いとは、私が罪に定められないこと、私が天国に行けるようになること、ではなく、神の義の実現としての救いなのであるということ。中心は神であるということ。だからThe King Jesus Gospelなんですよね?

 うーん、これは、私たちが陥りやすい、いや、既に陥っているかもしれない落とし穴の正体を、明言しているのではないでしょうか?「私と私の救い」を中心とした信仰理解とそれに基づく信仰実践ということでしょう。

 そこで今回のタイトルです。「神の義の実現の歴史としての福音」を「私と私の救いのための福音」に置き換えることは、何を意味するでしょうか?それは喩えるなら、「人類滅亡まであと三分!作りかけのカップ麺はどうなるか?」的信仰と言えるでしょう。

 「創造の初めから、被造完成までの神様を主人公とした壮大な歴史物語が進行しているのに、、自分が主人公になってどうすんの?」ということです。


 これはたとえるなら・・・。

 何巻にもわたる壮大な歴史小説を、個人日記系四コマ漫画に書き換えるようなこと。

 90分にわたるブルックナーの交響曲を、三分足らずの自己感情伝達系四畳半フォークに編曲すること。

 地球が太陽の周りを廻っているという地動説を、この21世紀において、否定し、地球が宇宙の中心だと天動説を唱えるようなこと。

 そう、本来、ありえない程の愚行であります。こんなありえない愚行をしてしまいかねないのが、救われた後にも残る恐るべき自己中傾向を持ちかねない罪人の悲しさ。

 もちろん、天地万物の創造者にして完成者であり、歴史のすべてを支配している方が、歴史の一瞬に生きる60億分の一人である自分を愛し、一人子を遣わし、自分の罪のために代償の死に至らしめ、自分を救って下さったという事実は福音の示す真理の実現であり、個人的な経験でもあります。多くのキリスト者はこの事実を知り、感動し、応答し、イエスを主と告白するのでしょう。しかし、救われた者は、そのような神を中心とした信仰理解と生活へと歩むように聖書は勧めているのは間違いないでしょう。

 福音提示の単純化が、こうした福音の中心点を省略化しているわけではないでしょう。しかし、洗礼後も、単純化された福音を、聖書の福音全体として、信じ続けるなら、確かに福音の中心は「私と私の救い」となってしまうでしょう。何より、クリスチャンになっても継続する私たちの恐るべき自己中心性は、福音の中心まで私物化しかねないのは悲しい現実。ありえないことをしてしまうのが、私たち罪人。

 でも、大切なのはそんなトホホな自分を神様やみことばの前に客観視できるかどうか?自覚して悔改めができるかどうか?なのでしょう。

 というわけで、「作りかけのカップめんを手に苦悶する信仰者の意識と関心を、どう、人類滅亡の危機に向けさせるか?」霊的指導者の使命の一つはそれなのかもしれません。一クリスチャンが成熟と結実に向かうか否かの分岐店もそこなのでしょう。
 
| ヤンキー牧師 | キリスト教界(論説読みきり) | 20:46 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
管理者の承認待ちコメントです。
| - | 2012/03/29 5:59 AM |









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