命と性の日記〜日々是命、日々是性

水谷潔が書き綴るいのちと性を中心テーマとした論説・コントなどなど。
 目指すはキリスト教界の渋谷陽一+デイブ・スペクター。サブカルチャーの視点から社会事象等を論じます。
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福岡市長と塩谷瞬とヘロデ王

 刺青公務員の次は、酒乱公務員がニュースに。多分、公務員だけでなく、全体として職業人、社会人の倫理観が低下しているのでしょう。今回の禁酒令については、福岡市民は、賛否両論とは言え、支持しない方が多数派のようです。

 福岡市は、飲酒運転についてはかなり厳しく真摯な取り組みをしてきたはず。しかし、運転とは別に飲酒がらみでの市職員の不祥事の続発。市長のお怒りも理解できますし、こうした異例の発令によって、職員に自覚を促そうという意図自体は適切でしょう。

 しかし、多くの方は「そうじゃないでしょー」との感覚をお持ちの様子。検討されているようですが、市職員の不祥事への罰則強化などが、市民が願うところでしょう。私などは、自宅のみでの飲酒では、ストレスが溜まって、別の不祥事が起こるのでは?一ヵ月後の解禁日には、マスコミが取材し、全国的に好ましくない映像が流れるのでは?と心配してしまいます。

 「飲酒がらみの不祥事続発→公務員の自覚を促す→自宅以外での禁酒禁止

 がん細胞を摘出するために、広域切除して、健康な細胞まで取り出すような発想でしょうか?

 塩谷瞬のバッシングの際にも同じようなことがあったように記憶します。まるで、塩谷に「一生恋愛はしません」と言わせたいかのような芸能記者インタビュー。それが、視聴者の思いを代弁しているかのようで、不快に思いました。「結婚詐欺まがいの二股」が問題なのであって、「二股でない誠実な恋愛」ならよいのです。塩谷が「女性を傷つけない誠実な恋愛」を今後すればいいのであって、「恋愛そのものの禁止」の必要はないはず。

 そういうわけで、不祥事があれば、その前提となる飲酒や恋愛そのものを禁止するという発想はどうかと思うわけです。

 聖書の世界でも、ヘロデ王は、自分以外の王の誕生を知って、ベツレヘムの二歳以下の男児を皆殺しにしました。都合の悪い一人を抹殺するために、全員を殺したのです。

 極一部の者のために、全体が不利益や罰を受けることの正当性

 ある不祥事や不都合を防止するために、その前提となる通常の行為を禁止することの正当性

 スポーツや政治の世界では、この二つの正当性が、当然とされたり、疑問視されて論じられたりです。

 福岡市長と塩谷瞬とヘロデ王、それぞれの事例と本質は、大きく異なります。しかし、三つともが、「あることの正当性」を考えさせる点においては、意外な共通項があるのでは?それは、人は強い感情に支配されると、丁寧さや細やかさを欠いた極端な判断や行動を取る傾向があるということ。福岡市長の義憤や責任感、大衆のバッシング感情、王の権力喪失の恐れなど、それぞれの感情はそれぞれの極端な判断と行動を産んでいるように思えてなりません。思索より感情が先行する時、人は過ちを犯しやすいことは、私たちの誰もが経験的に知っていることでしょう。

| ヤンキー牧師 | 信仰エッセイ | 17:02 | - | - | - | - |
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